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目標レースに向けた「調整」
適切な理解と実践のための基礎基本

マラソンシーズン真っ盛りですね。目標レースの前には誰もが調整なるものを行うのが一般的ですが、その極意は一筋縄ではいきません。

調整とは、持っていない力をどこからか持ってくるわけではなく、持っている力を如何なく発揮するための手段です。ただし、「力を出し切る」というのは非常に難しく、意識的に練習をコントロールしないと「力を出し切る」なんてことはできません。

調整を行う上で大事なことは、 個人の持って生まれた特性、それまでのトレーニングの進捗状況、タイミングなどなど様々な要素を加味した上で、微妙に練習の塩梅をコントロールすることです。ひたすら頑張る鍛練期に比べると、絶妙なさじ加減が求められるので、その複雑さは何倍にも膨れ上がります。

また、一度大成功した調整パターンが、次も上手くいくとは限りませんし、むしろ上手くいかないこともしょっちゅうです。個人の特性は変わることはありませんが、トレーニングの進捗は都度違いますし、それによって練習強度や量を落とすタイミングも違ってきますからね。

そんなこんなで、マラソンシーズンは特に重要&みなさんの興味関心も高いテーマであろう「調整」について深掘りしていきましょう。

 

 

調整とは?

そもそも「調整」って何でしょう?

言葉の説明だけであれば「調子を整えることが調整」だといっても不正解じゃありませんが、それは、本質の説明にも具体的な方法論の説明にもならず、解答としては不十分です。まぁ、基本はシンプルなんですけど、 基本から派生する具体的な方法論は、無数に枝分かれしているのが実情なので、もう少しじっくり考えていく必要があります。

どんな複雑なものでも、攻略のポイントはしっかり基本を押さえることです。まずはそう行った基礎基本について理解していきましょう。

調整の基本

調整というものをひたすらシンプル化するとどう表現できるでしょうか?簡単にいえば

・練習量を落として疲労を抜くこと
・適度に刺激を入れること

です。うーん、シンプル!!

ただ、 基本(原理原則)はシンプルでも、中身(具体的な方法論)は無数にありえます。「練習量を落として疲労を抜く」といっても、「じゃぁいつから、どのくらい、どうやって疲労を抜くの?」という疑問に当然行き着きますし、「適度に刺激を入れること」にしても「いつ、どのくらいの刺激を入れるのが、適度?」ってことになりますしね。ここに個人差が加われば、更にごちゃっとして、わけがわからなくなるのも当然のこと。調整が複雑で難しいと言われるゆえんはそこにあります。

方法論が無数に存在するというのはトレーニングでも一緒ですよね。複数あって然るべきですし、そうやってスポーツは発展してきました。そうであるからこそ、 大事なことは基本から離れないことです。「調整」のつもりでやっていたのに、疲れが抜けていなかったり、刺激が入ってないなかった(入りすぎていた)というのであれば、もちろん適切な方法とは言えません。

調整を行なった結果、疲れが上手に抜けているのか?刺激がちゃんと入っているのか?をまずは主観的な評価でも構わないので、しっかり見定めてみることから調整は始まります。

 

「調子」と「調整」は何が違うか?

以前、RUNNINIG CLINICの記事で『走力』と『調子』を正しく理解する〜調子を上げるための大切な観点について書きました。言葉も内容も似ているので、ともすると混同してしまいそうですが、「調整」と「調子を上げること」はイコールではないのでご注意ください〜。

「調子を上げる」というよりも、ピンポイントに「調子を合わせる」ことが調整です。この表現から調整の難しさを理解してもらえればいいかなと思ってます。練習を「線」ではなく「点」で繋げているイメージ。調子を上げることは調整の一部ですね。

 

調整の具体的な方法論

練習量を落として疲労を抜く

調整の具体的な方法として考えられる一つ目は「練習量を落として疲労を抜くこと」です。そのために、いつから、どのくらい、どうやって疲労を抜くのか~について深掘りしていきましょう。

ただし、深掘りするといいつつも、これには定量化出来るような明確な指標はありません。けっこう職人的なさじ加減が必要です。もちろんそれはヤマカンという意味ではなく、理屈と経験に裏打ちされた「オリジナルスパイス」みたいなもんになりますけどね。

練習量を落とすというと、こんな反論を受けることがあります。

(1)練習量を落とすと、走力まで落ちてしまうのではないかと不安になってしまう。
(2)基本、練習不足なので、調整機であっても練習量を落とすには抵抗がある。
(3)練習量を落とさなければならないほど、疲れていない。
(4)練習量を落とすと、月間走行距離が減る!!

(4)は論外、(3)はそもそも練習の見直しが必要、ポイントは(1)と(2)。この点については、それになりに説明が必要ですね。

(1)で心配されているように、練習量を落とすことで走力まで落ちてしまう現象は確かに起こります。まあ、数日落としたくらいで、一気に初心者レベルにまで転落するわけではないのですが、やっぱり気にはなりますね。練習量をおとさなければ、少なくとも今の走力は維持出来る~という気持ちが裏側にあることもあるでしょう。

しかし、継続的に練習が行えていれば「疲労」は一定以上あるので、それを抜かない限りレースで練習によって作り上げた力を発揮しきることはできません。 練習量を落とすことで、「走力」がわずかに落ちたとしても、疲労を可能な限り抜ききって「発揮度」を上げる必要があるってことです。

この感覚は実際に体感してみないとなかなかわからないもんですがかなり重要です。疲労がちゃんと抜けて万全な体調でレースに望んだことがない方は相当するいると思っているので、一度しっかり疲労を抜く経験はした方がいいですね。

 

疲労を抜くための練習の落とし方

では、 「いつから、どのくらい」練習をコントロールすればいいのでしょうか?

これは非常に判断が難しいものです。そこには、「疲労の度合い」「そこまでの練習の内容」「レベル」も関係してきますし、「タイプの違い」も非常に重要な要素になります。

ここでは分かりやすいように~

(A)疲労さえ抜ければ、調子が上がり、しっかり走れるタイプ
(B)疲労を抜くだけでは、ヘニョヘニョになって、刺激を入れないと走れないタイプ

に分けて考えたいと思います。分かりやすさを重視して二つに大別しましたが、もちろんこのミックスも考えられます。その辺は深く足を突っ込みすぎると収集がつかなくなるのでこの辺りでお許しください〜。

(1)のランナーは(B)のタイプであって、そういう失敗経験をしているという場合もありますね。ただただいわれのない不安に駆られているだけの場合もありますが。

(A)はお得なタイプで、目標レース前に疲労抜きを機械的にやるだけで、けっこうズンズン走れるようになったりします。そこに適切な刺激を加えると、更に状態が上がったりしますね。羨ましい限りです。

一方(B)は、それこそ練習量を落とす加減と刺激の加減を上手にコントロールしなければなりません。ただ、本当に微妙なさじ加減が必要ですので、何回も何年もやって、自分の身体がどういう時に、どういう反応を見ていく必要があります。

基本的に(A)タイプの人は、調整が難しいとはあまり思っていません。そんなんで(B)タイプの人は(A)タイプの人の話を真に受けると、ほぼ失敗します。

 

自戒を込めてあえてここで言っておきますが、誰がどういうタイプで、どういう状態の時にどんな調整をするのがいちばん良いのかを見極めるのがコーチの重要な役割と能力でもあります。

個々のランナーは、自分ひとりの少ない経験しかないわけですが、コーチは何十、何百という事例を見て、自分の中でデータベース化出来ているはずですので。ただ、それでもその見極めには時間がかかります。きちんと調整する機会というのは、年に何回もないわけでから試行と比較に時間がかかるわけです。

数週間規模の故障をして走れなくなり、ようやく目標レースの2~3週間前に復帰~。そこからなんとか練習を戻して、「ああ、今回はもうダメだな…」と思っていたら、本番では驚くような好記録がでた!!~なんていうマンガのような話がこの世界ではたくさんあります。

故障したのが良かったはずはありませんが、故障したことで強制的に練習量が大きく落ちたことでのリフレッシュ効果に、思惑やこれまでの経験以上のモノがあったということは否めないでしょう。

なかなか意図的にこうのを再現出来るものではありませんが、そんくらい大胆な抜きもまたアリということなのかもしれません。

 

適度に刺激を入れる

調整に関する2つ目のポイントは「刺激」〜正確には「スピード刺激」です。

ポン!と刺激を入れると、その効果でグイッと調子が上がる!という、非常におめでたくて、ありがたい話です。

とはいえ、いろいろ厄介な制約もあります。

・疲労がある状態で刺激を入れても効果は期待出来ない。
・刺激は、強すぎても、弱すぎても効果は薄い。
・刺激の反作用の疲労にも注意!
・普段からスピード練習を多用していると、刺激の効果も限定的。

上記の制約をまとめると、練習量を落とし、疲労を抜いてフレッシュな状態になってからポンポンと何回かこういう練習を入れていく~ただし、絶対にやり過ぎない!ってことになります。加減やタイミングが非常に難しく刺激の入れ方で失敗することはとても多いです。

レース前の不安感が強いと、練習をしっかり落とせない(=刺激をついつい入れ過ぎてしまう)という、最も良くない状態に陥りやすくなります。調整失敗の8割はこのパターンですね!あとの1割は直前の風邪ひき。その他が残りの1割です。

スピード刺激とはいえ、マラソンのためのスピードですから、その強度はたいしたことはありません。1500m走であってもウルトラマラソンであっても、「スピード刺激」を入れる調整はありますが、それぞれのレースペースによって刺激のスピードレベルも違うわけです。

マラソン前の刺激であれば、【インターバル走】、【ビルドアップ走】【ハイペース走】それに10Kmかハーフの【調整レース】などがあります。それを2〜3週間前から入れていき、徐々に量(距離・本数)は減らしていきます。その上で、最後(1~3日くらい前)に、1~2Kmの疾走をポンといれるのが【最終刺激】というヤツですね。

最終刺激を含めてもラスト2週間のうちに3~4回くらいか、もっと少ないくらいでも十分な効果が得られます。週3回も入れるとさすがにやり過ぎなのでNGです。

レース利用の場合、1週間前に10Kのレースに出て、あとは何もやらない(ジョグと休養でつなぐ)ということもよくありますね。その上で最終刺激を入れる人もまたいます。

ちなみにハーフのレースで刺激を入れるのは2週間前が目安です。1週間前だと、刺激効果よりも疲労の方が心配になりますね。まあ、走り方次第でもありますが。

更にちなみに、レースだから全力!というのはナシです。スピードはあくまでもきちんとコントロールしなければなりません。ラストスパートもナシです。余計に頑張っても、タイムはちょっとだけ良くなるでしょうが、調整練習として得るものはありません。疲れるだけです。疲れるだけならまだいいですが、本番にダメージを残しかねません。

どんな流れをつくるのかは、タイプと仕上がり具合と経験によると言って良いでしょう。繰り返しますが、不安感からついついやり過ぎてしまうのは、決してよくありません。

やり過ぎるくらいなら、やらな過ぎの方がまだいい~というのがこの時期の教訓です。もちろん、きっちりやれればそれがいちばん良いですね。

調整期に調子が上がってこないのは、たいていの場合、刺激不足より疲労が抜けていない場合がほとんどです。中には、調整練習のやり過ぎで、その前段階よりも大きな疲労を抱えてしまっている人もいます。

思ったように調子が上がらず、走れないことで、もっと刺激を、もっと距離を!!と、もっともっとになって、それで本番で成功する試しはほとんどありません。そういう状況の方は、まず落ち着いてください。絶対、脚を残せてませんから…。どんなに期日が迫ってきても、まず休むことです。

最後は、脚がうずうずして、早く走りたい!というくらいになるのが理想的な仕上がりです。走り過ぎていると、決してこうはなりません。「溜めをつくる」ともいいますが、バネと同じで、使わないからこそエネルギーは溜まるのです。

 

練習レースと調整レース

そもそもマラソントレーニングは積み重ね&流れが大事なので、目標レースに向けて、数ヶ月の準備期間を設け、それに向けて計画を立てた上でトレーニングに取り組んでいくことになります。

じゃあその間、レースにはまったく出ないのかといえば、そんなことはなく、練習の一環としてレースを利用することは普通にあります。それが「練習レース」です。

「レース」と名がつくとどうしても「常にベスト更新」を期待したり、されたりするかもしれませんが、当然そなんことは無理です。レースという言葉に引っ張られないようにきちんと「練習レース」について理解を深めておくことは大事ですね。ついでに言うと、調整の一貫として出る「調整レース」も意味合いが違うので、この辺りを整理しておきましょう。

なんとなくイメージが出来たでしょうか?

「練習レース」は鍛練期に行うことが多いです。自分一人では強い負荷をかけるのは大変ですが、レースを使えばそれが可能になります。記録を狙うことよりも練習としての効果を期待するものなので、逆に言えばここで記録を求めるのは本末転倒!また、練習レースのたびに調整と称して練習量を落としていると、そもそも「練習」になりません。

ちなみに、鍛練期に練習レースに出る場合は思い切ってチャレンジすることもありです。それが合目的的であれば〜ですが、これはこれでスタンス的に間違いではありません。

それに対して「調整レース」はあくまで本命レースに向けて体をベストな状態に整えるためのレースです。それが根本的な目的であるはずなので、その部分の目的をいい加減にしてしまうと、調子のピークがずれることがあります。

レースを利用すれば、楽に、強い負荷をかけることができますが、流れに身を任せて、追い込み過ぎちゃうと大失敗につながります。ここんところは要注意ですね〜。

 

調整の失敗

調整に失敗する典型的なパターン

調整がうまくいったのか、そうでないのかは、レースの結果と内容を見てみないと分かりません。見ても良く分からないこともありますが。

マラソンに限っては、調整が成功し、調子が良くても、必ずしも身体の軽さや快調感がアリアリと出てくるとは限りません。そういうのがはっきりとある場合は、逆に危なかったりもします。

結果的に、しっかりきっちり走り通すことが出来れば調整は成功しているということにあり、それに快調感があれば、なおさら良いですが、ない場合もあります。

難しいのは、レースを失敗したからといって、全部が調整失敗のせいであるとは限らない点です。最高に調整が成功して、絶好調で快調感もあって、これは行ける!と思って欲を出してオーバーペースで潰れることもありますからね。この検証は本当に難しいです。

ただ、明らかに調整を失敗した~調子が上がらなかった~と判断せざるを得ないこともあります。走力じゃなくて、あくまでも調子の作り方という問題で。

その場合、何が考えられるのかというと、これはやはり調整のポイントである「疲労抜き」と「刺激入れ」です。要は~

(1)とうとう最後まで、疲労を抜ききれなかった。
(2)疲労抜きに徹し過ぎて、走力まで落としてしまった。
(3)刺激が足りなかった。
(4)刺激を入れ過ぎて、脚を妙に使ってしまった。

(1)と(4)、それに(2)と(3)は、裏腹の場合もありますね。

まあ、過不足は、それ自体が判断の難しいところで、そもそもがこれでちょうど良いと思っていたのに結果的に多いか少ないかするわけですから、実際、どうなの?って話にもなります。経験が必要なところでもありますね。

ただ、何回も調整に失敗するようだと、そのあたりの観念も変えていかなければなりませんし、「抜けば走れる」タイプなのか、「刺激を入れないと走れない」タイプなのかの判断も、決めつけずに再考してみることも重要でしょう。

傾向としていちばん多いのは(1)です。不安感から、ついつい走り過ぎてしまう。どうしても練習を落とせない。その上で、(4)的に刺激だけはがっちり入れたりするので、本番では、最初は身体が動いて調子が良いような感じがしても、途中から持たなくなってくることが多いものです。

次は(2)~これは、休めば走れると信じて、休み過ぎてしまうということですね。この状態でちょっとだけ刺激を入れれば走れる場合もあるので、本当に加減の問題です。ただ、その加減のスケールがないので、勘と経験に頼っていくしかないわけですね。

また、最後まで順調にいって、最後の最後、最終刺激が強すぎて失敗する…ということもあります。何か月もの努力がこれ1本でチャラ…みたいな。いまだに最終刺激は<前日に全力で1000mを1本!>みたいにやっている人もいるようですが、これでは脚を残せません。もっとユルいところで良いのです。<2日前、レースペースより10秒/km速く、2000mを1本>としてみたら、刺激を入れた感触は薄くても、調子的にはバッチリだった!~みたいなこともありますよ。

思わぬ!?失敗

調整練習自体は上手く行って仕上がったものの、最後の最後、とんでもないことで脚を失うこともあります。それが~

・前日からの歩き過ぎ
・ウォーミングアップの過不足
・オーバーペース

カーボローディングの失敗

【歩き過ぎ】て、脚を使い過ぎてしまう~ということが実際に、けっこうあります。あるけど気が付いていないだけのこともありますね。

普通に生活している中での歩行~現地への移動、受付なんかも含め、前日~当日は、歩けば歩くほど脚を使います。普通の練習レベルではたいした影響はなくても、いざマラソンを1本走るとなると、最後の最後、30~35Km以降の脚的な余力には、これがけっこうギリギリの線で効いてきちゃったりします。

ケニアやエチオピアの選手なんかは、ホテルからバスで会場入りした後、選手控室で毛布にくるまってじっと寝転がっていたりします。動くのは損!ってことで、ウォーミングアップが始まるまで、ほとんどそのままです。

まあ、普通の市民ランナーはそこまでは出来ませんが、前日に受付のみならず、観光&お買い物&食事とかで、けっこうウロウロすることはあるでしょうし、当日の移動でも思った以上に歩いたりしますね。特に坂を歩いて上るのは効きますよ~。

「福岡」や「びわ湖」クラスになると、ホテルから徒歩5~10分くらいのところでもタクシーで移動する一般選手もいますが、実はそういうことがけっこう重要だったりするのです。極力脚を使わず、溜める~!

また、 せっかく溜めた脚も、【ウォーミングアップ】で必要以上に使い過ぎてしまうこともあります。そもそも42Kmギリギリ分しか余力がないのに、ここで何Km走るんだよ~って話です。

さらにそもそも、マラソンのウォーミングアップがどのくらい必要なのかというと、これはまた別の話題になりますが、そうたいした量にはなりません。その加減を間違えて、余計に走ってしまうと、さあ大変。。。

また、 過剰なウォーミングアップは、レース序盤の【オーバーペース】にもつながりかねません。動いちゃう!わけですね、10Kやハーフのレースのように…。

もちろんウォーミングアップ不足もNGです。それじゃあ、どのくらいのアップが必要なのかということについては、ここでは触れませんが、とにかく目標レースペースを序盤から無理なく維持するのに足りるウォーミングアップ量ということを考える必要があるわけです。過剰も不足もいけません。どこの会場でも、ガンガンにアップしている人と、ぜんぜんやっていない人をたくさん見かけますけど。

最後に 【カーボローディング】。まず、方法を間違えている人がたくさんいます。次に、方法はあってるんだけど、加減を間違えている人もたくさんいます。すごく簡単に言えば<糖質のドカ食い>じゃ、ダメだってことです。理論(知識)だけでなく、方法(スキル)も非常に重要なので、そこを正しく理解していただく必要がありますね。詳しくはカーボローディングの記事をご覧ください!

どんなにしっかりトレーニングが出来て、調整が上手くいっても、こういうことで失敗するのは本当にもったいないこと。思わぬ失敗は正しい理解と実践ですぐに対処可能なものもあるので、ぜひしっかりご理解くださいね〜

 

まとめ

調整というものは考えれば考えるほど難しいものです。出来るだけ分かりやすく書こうと思ってもやはり文字にすると難解になっちゃいますね〜あしからず。。。

ここまで色々なことを書きつつも、最終的にはレースに向けて「身体」と「心」を万全な状態にすることだと思います。「身体」だけでは不十分でそれに「心」が伴って完成ですね。これをやったから大丈夫という安心感は思わぬ力を引きだしてくれることもあります。

そしてその心の安定は調整というものの正体を知ることで作れたりします。小難しいお話もよくよく噛み砕いて読んでもらえたら嬉しいですね。

調整はマラソンの美学です。難しくもあり、面白いチャレンジ!こんな楽しみ方もぜひ堪能あれ〜。

 

(本記事は2013年11月1日~12月6日の期間にメールマガジン「BEST RUN!」で掲載された内容をRUNNING CLINIC用にリライトしたものです。過去のアーカイブ記事の為、現在では新たな見解やデータが出されている可能性があることをご了承ください)

December 4, 2019/トレーニング/

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